看護師がうつ病になりやすい原因と対処法

現代人はうつ病になりやすい環境にあるといえる。その中でも特に看護師は、医療職に従事しながら、自らもまたうつ病を発症しやすいことで知られている。

 

身近な同僚がうつ病になったという話は、看護師ならよく耳にする話である。

 

職場のロッカー室で、「私、最近調子が良くなくて、最近三環始めたんだー」「あ、私は四環。学生時代から飲んでいるよ」なんて聞いたときには、「うつ病、それは看護師なら誰でもかかりえる病気なんだな」とつくづくと感じた。 

 

なぜこのように、看護師はうつ病を発症しやすいのであろうか。まずは看護師がうつ病にかかりやすい原因について探り、どのようにうつ病に対処すればいいのか探っていきたいと思う。

 

看護師のうつ病

 

看護師がうつ病になりやすい原因としては3つ挙げられる。

 

・夜勤
・残業
・女同士の人間関係

 

これらのどれも、うなずける原因だ。

 

まずは、夜勤。本来であるなら、人間は昼間起きていて、夜は寝る動物である。夜だけ起きていて、昼は寝られるのであれば生活リズムが整っているため、まだマシである。

 

しかし一般的に病棟勤務の看護師は、昼も夜も仕事をしなければならない。

 

しかもデスクワークではない。おむつ交換や入浴介助のハードワークに加え、薬剤の用法・用量などに間違いがあってはならない。24時間、観察が必要な患者もいる。看護師の仕事というのは、常に緊張感にさらされた中での勤務を強いられている。

 

私も夜勤を行った次の日は体がだるい。その次の日もだるさが残る。これは年を取ればとるほど感じる。「やっと体がだるくなくなった」と思ったその次の日は、夜勤入りとなると、いつ体を休めればいいのか分からなくなる。

 

このように日勤夜勤の不規則な生活が続くと、自律神経が乱れてくる。自律神経の乱れは、体や精神に不調をきたしてくるのである。

 

中には夜勤をものともせず、元気に働いている看護師もいるだろう。そういった看護師を見ていると、夜勤で体のだるさが戻らない自分を「体力が無い」「我慢強くない」「神経質」「自分に甘い」などと考えることもある。
しかし、そうではないということを知ってもらいたい。自分を責めないでいただきたい。人間は夜行性ではないのだ。夜勤自体、人間の生活リズムに合っていないだけだ。

 

夜勤を行っている看護師のほうが、日勤だけの看護師よりも慢性的な疾患を抱えやすく、健康寿命が短いいというデータもある。

 

夜勤のない職場を検討する

 

もし、あなたが夜勤で体に不調をきたしているようであれば、夜勤がない職場に移ったほうが身のためである。心身に慢性的な病気を抱えて、このまま生きていってもいいと思えるのか、じっくり考えてもらいたい。
次に、残業である。あなたの残業時間はどのくらいだろうか。

 

私の知っている看護学生時代の友人に聞いて回ったところ、残業のない職場に勤めている友人は0だった。月に残業20時間以内が2人、30時間以内が3人、40時間以内が5人、50時間以上が5人、60時以上は7人という結果になった。

 

月に22日勤務するとして、60時間以上ということは1日2.7時間以上の残業をする計算になる。特に新人時代は、通常の看護業務を終えたあとの記録に手間取る。記録だけではなく、先輩看護師とのケアや処置の根拠を求めるやり取りで居残ることも多くなる。

 

さらに、勉強会に参加しなければ「あの新人はやる気がない」とみなされ、看護研究も断る理由が特に見つからない。委員会にも誘われるし、会議にも出席を余儀なくされることもあるだろう。

 

出勤時に制服に着替えてロッカーの扉を閉めたはいいが、「今日はいつ終わるのだろう。一体、何時にこのロッカーを開けられるのだろう」とロッカーとの別れが心苦しくなることもある。

 

求人が実態と異なることはよくある

 

私が以前勤めていた病院では、病院規定で「残業を月に20時間以上行ってはならない」とあった。入職前は、「そのような規定があるなら、できるだけ早く帰らせてくれる良い病院なんだな」と思っていた。

 

しかし実態は、ただ単に「残業が20時間を超えたら、あとはサービス残業。もし20時間を超えて残業するようなことがあったら、タイムカード押してから看護記録などを行うように。記録が時間内に書けないのは、あなたの責任。もちろん勉強会や会議は就業時間に含まないよ」ということだった。

 

なかには何も残業時間を気にしていない独身の先輩看護師に引き留められて、延々と「看護とはなんぞや」という話を聞かされることもあった。疲労と困憊、それだけであった。話の内容は…なにも覚えていない。

 

それでなくても、看護師は仕事上、緊張感をもって臨まなければならない。その上さらに、残業を強いられることになると、疲れは取れないのだ。疲れが取れないと、心身ともに緊張状態が続き、肉体的にも精神的にもリラックスして緩むことができない。

 

これはまさに、うつ病を発症してしまう原因といえるであろう。

 

やはり残業を強いられることに苦痛を感じてしまうことが多々あれば、それは、疲れが取れていない証拠ともいえる。このような場合は、転職を視野に入れておくほうが良い。

 

人間関係のトラブルも看護師は多い

 

最後に人間関係のトラブルもまた、うつ病の原因となりえる。看護師は特に女性中心の職場であるため、ドロドロとなりやすい。

 

女性ならではの、優劣をつけた目で人を見定める行為が過剰になると、じわじわとイジメが行われる。イジメが好きな人に「こいつは将来、自分の地位を脅かす」と本能的に感じ取られてしまうと、意味もなく嫌がらせを受けて排除させられてしまうのだ。

 

とくに新人看護師で立場が弱く、言い返すことが出来ないため、先輩に気に入られないと、どういった行動をとっても、イジメのターゲットになる。

 

さらにその上の人間がイジメに対して、見て見ぬふりをしているのであれば、その職場に長居をすることは辞めておいたほうがいい。

 

レベルの低い人間の感情に巻き込まれて、あなたの心身を摩耗する必要は何もない。このような人はどのような人が来ても、気に食わない一面を見つけて排除しようとする。イジメのプロである。

 

いばらの道はいつまで歩いてもいばらのままだ。少し向きを変えて歩くだけで、いばらの道から逃れることができるのだ。早々に方向転換することをおススメする。