美容外科クリニック希望なら知っておきたい「優れた外科医の見極め方」

「美容外科クリニックに勤めたい」という、その気持ちは十分に理解できる。待遇も良く、残業も少ない、ハードな仕事が無い、さらに最新の施術を特別価格で試すことができる、となると、これは魅力的な求人に他ならない。

 

けれど、ちょっと立ち止まってほしい。美容外科クリニックの転職情報は、あまりにも少なすぎではないだろうか。特に「美容外科」と聞くと、「金儲けを優先」といったイメージが付きまとうのも確かだ。

 

金儲けは悪いことではない。腕が確かなら、それ相応の金額を支払っても惜しくないと考える。

 

しかし、高額な施術料に見合う腕をもつ医師は、どうやって見分ければよいのであろう?私たち自身、広告やCM、クリニックの内装や外観だけで判断していないだろうか。

 

CMに出ているからといって、腕のいい医師とは限らない。今回は、腕の良い美容外科医を見極める方法について話していきたい。

 

美容クリニックの考え方

 

ひと言で美容外科医といっても、日本では医師免許さえ持っていれば、昨日まで内科医だった医師が、メスを一度も握ったことがなくても、今日から「美容外科医です」としても特に問題はない。

 

日本では医師免許さえあれば、専門分野の勉強をしていなくても「内科・外科・皮膚科・呼吸器科…」などと複数の科を同時に担うことができる。これは欧米の医師からすれば、「日本の医療はどうなっているのだ」と思わせる原因の一つとされる。

 

一般艇に医師界では、もし特定の専門分野で専門医としてやっていこうとするのであれば、医師国家試験に合格したのち、2年間の義務研修を行う。そののち、3〜5年間、専門分野で研修を受け、専門医の資格を取得できる。欧米では診療科ごとに、このプロセスを辿らなければ専門医を名乗ることが出来ない。

 

また、美容外科医になろうとするのであれば、医師免許取得後、形成外科で3〜5年の研修を受け、さらに3〜5年をかけて美容整形外科での研修を受けることが必要となる。形成外科の技術をさらに応用したものが美容整形外科であるからだ。

 

そこで注意しておきたいことがある。日本には、「日本美容外科学会」という同じ名前の学会が2つあるということだ。英語表記ではじめて違いが分かる。

 

・「日本美容外科学会」(Japan Society of Aesthetic Surgery : 略称 JSAS ジェイサス)

 

・「日本美容外科学会」(Japan Society of Aesthetic Plastics Surgery : 略称JSAPS ジェイサップス)

 

これらは全くレベルの異なる2つの団体である。簡単に言えば、前者のJSASは、2年間の義務研修を終えたのち、形成外科の研修を受けていなくても美容外科で5年間勤務すればJSAS専門医の受験資格が与えられる。
一方、後者のJSAPSは2年間の義務研修を終えたのち、形成外科で4年以上の研修を受け「日本形成外科専門医」の資格を取得する必要がある。その資格を取得後、さらに美容外科で5年以上の研修を受け始めて、JSAPSの資格試験を受けることが可能となる。

 

同じ日本美容外科学会とありながら、一流の腕をもっているのはJSAPSといわれる試験に合格した医師ということになる。そのため、20代では絶対にこのJSAPSの試験資格は与えられず、最短でも35歳になってしまうということだ。

 

良い医師の見分け方

 

そこで、このことを踏まえて、サイトなどで医師の経歴を確認してみよう。ほとんどの美容整形外科医はJSASの資格しか持っていないことが分かる。

 

中には美容外科医求人情報の欄で、「必要なのは医師国家資格のみで、すぐに高収入が稼げる」と書いてある美容整形外科クリニックである。借金を返すために、勤務医の内科医だった医師がある日突然、美容整形外科医に転身し、その日から二重手術を行う危険が潜んでいるということなのだ。

 

見極め方としては、「日本形成外科専門医」かJSAPSかのどちらかの資格を取得している医師であれば、一流の腕をもっているといえるといえる。

 

「日本美容外科学会専門医」としか表記していない場合は、JSAPSのサイトの「名医を探そう」から、希望する美容外科クリニックの医師の名前が記載されているか検索してみるとよいだろう。

 

ひどいものになると、「日本形成外科学会の会員である」と経歴に書いている医師がいる。会員というは、年間2万円の会費を納める医師であれば誰でもなれる。他にも「JSAPSの関連会員」というのも、正会員の資格要件を満たさない医師が申請さえ行えば名乗ることができる。

 

ただし、JSAPSの資格を取得している医師でも人格的に優れていないこともある。クリニックは院長の人格も大切である。そのため、実際に希望する美容外科クリニックに赴き、カウンセリングを受けてみることをおススメする。

 

「じっくり話を聞いてくれるのか」「カウンセリングの時間がもったいないから、早く手術を受けさせようとしているのか」で大体院長の人柄が分かってくる。

 

中にはJSASの資格しか取得していない医師でも、独学や海外に留学し、一生懸命美容外科について極めようとしている医師もいる。患者目線に立って、親身になってくれる医師のもとで勤務することが看護師冥利に尽きるといえるのである。

 

美容外科の求人は吟味すべき

 

気になる美容外科クリニックがあれば、実際にカウンセリングを受けてみることをおススメする。今後、長く働く職場として考えていきたいのであれば、カウンセリング料を惜しまずにじっくり患者の気持ちになって関わってみる方法が一番である。

 

本当に患者の立場になって考えてくれる誠実な医師であれば、患者が施術に納得するまで詳しく話をしてくれるはずである。

 

とくに美容外科クリニックは高給与・好待遇ということで、競争倍率が高い。その中であなたは、「実際に足を運び、カウンセリングを受け、感銘を受けた」ことを伝えると、採用される可能性も高くなる。

 

あなたの転職を後悔するものにしないためにも転職に関しては、少しでも多くの情報を手に入れよう。

 

そして、その中から「この美容外科クリニックでどうしても働きたい」という熱意を伝えることが大切なのである。