1年間、30万円で大学卒の看護師になる簡単な方法

看護師の世界では、看護大学を卒業した看護師と、専門学校を卒業した看護師、看護学校を卒業した看護師、准看護師の間でなにやらモヤモヤとした疑問が生じることがある。

 

卒業した学歴は違うけれど、「やっている仕事も変わらない」「責任も同じ」、「なのに給料だけ差がつくなんて、なんだか損した気分」、そう思う看護師も多いのではないだろうか。

 

大学卒となれば、「四年間、看護の勉強をしているから、給与や昇進に差がついても仕方ない」と思う反面、とくに大卒ということが生かされていないような気も無きにしも非ず。現場では、行ったケアが科学的根拠のもと適切な看護として行え、テキパキと行動できれば、大卒とか特に関係が無い…などと大卒看護師の待遇に関していろいろ不満をもつ大卒以外の看護師も多い。

 

だったら、大卒になればいい。大卒看護師になって、同等の給与をもらうようにすれば、文句はないだろう。不平や不満をもつ前に自分が、大卒という土俵にあがる努力をしてみてはいかがだろうか。

 

私がいまから話すことは、1年間で予算30万円以内、しかも働きながら、看護大卒になれるという話である。どうだろうか。話だけでも聞いてみる価値はないだろうか。

 

看護師になろう

 

一般的には看護大卒になろうとすると、編入試験を受けて、看護大学に3年次に編入することになる。学費が2年間で300万円、働きながらでは難しいので生活費が別に10万円かかるとする。するとそれだけで540万円必要になる。本来働いていれば、年収450万円×2年間で900万円あったところが、この間無収入になることを考えると、この損失はかなり大きい。

 

しかし、私がおすすめするには、この大学編入という方法ではない。簡単にいえば、「大学卒に必要な単位を通信大学で補って、学位授与機構に大卒であることを認定してもらおう」というものである。

 

「これで本当に大卒看護師になれるの?」と不安な方もいるだろう。学位授与機構は、日本で唯一、学位を授与する機能をもっている独立行政法人である。認定されれば、4年制大学卒業と同等の学士が与えられることになる。

 

「大学は文部省の管轄であるが、学位授与機構は独立行政法人だから、4年制大学を卒業したのと学位授与機構の学士は別物ではないか」と考える人もいるだろう。では東京都清瀬市にある厚生労働省管轄の国立看護大学校は、文部科学省の管轄外になるため、学位授与機構から学位が与えられている。この看護大学校を卒業した看護師は、みな大卒看護師として扱われている。

 

これらのことを加味すると、学士を得るために必要な単位を補充し、学位授与機構に認定されれば、4年制大学卒業と同等の学士を手に入れることができるということである。

 

看護師になる具体的手法

 

そこで具体的な手順についてお話しよう。

 

@ まずは基礎資格を確認する。基礎資格とは学位授与機構を利用するにあたって必要な資格となる。

 

看護学校の中には、学位授与機構が認定できない看護学校がある。学校法人ではない看護学校の場合、文部科学省が管轄していないため、基礎資格が与えられていないのである。まずは、自分が卒業した学校が文部省の管轄なのか、厚生労働省の管轄であるのか、確認が必要となる。例えば、「H市医師会付属看護学校」や「D医療センター付属看護学校」などは、学校法人ではない可能性がある。

 

A 基礎資格があることが確認出来たら、次に必要な単位を補充する。

 

必要な単位は3年制の短期大学や専門学校卒で31単位以上、2年制の短期大学や専門学校卒で62単位以上となる。

 

この単位の補充方法であるが、「4年制大学」「大学院」「学位授与機構に規定のある短大専攻科」で行なうことが可能である。しかし、大学に実際に足を運んで通う必要はない。

 

大学通信教育を利用すればいいのだ。それであれば、働きながら、必要な単位を自分の空いた時間に補充することが可能であるからだ。大学通信教育を行っている通信大学は多々あるが、学校名で選ぶのではなく、通信添削を早く行って返却してくれる大学を選ぶことが大切である。

 

B 必要な単位は何か把握する

 

大学を決めたら、次はどの単位を補充すればいいのか確認する。ただ、自分の興味のある分野を補充すればいいというわけではない。3年制の短大・専門学校の卒業者であれば、看護専門科目(基礎看護学、小児看護学など)を1単位以上、関連科目(医学、保健学、スポーツ健康学など)を合計で16単位以上必要となる。残りの15単位は興味のある分野で構わない。2年制の卒業者であれば、看護専門科目1単位に、関連科目31単位以上、残りの31単位は興味のある分野ということになる。

 

「31単位も科目を履修するなんて、大変。働きながらできるか、不安」という人もいるだろう。しかし、ここでも楽に単位をとれる方法がある。

 

もしあなたが、「ずっと小児科で働いている看護師」だとすると、小児看護という分野は得意なはずである。ならば、小児看護とよく似た科目を履修しても問題はない。学位授与機構の規定では、同じような科目であっても、履修してよいことになっているからである。

 

これならば働きながらでも十分に単位の取得が可能となってくる。

 

C 必要な単位を補充したら、学位授与機構に単位認定を申し込む

 

以上で4年制大学を卒業したという学士を授与してもらうことができるのである。

 

例えば、放送大学で31単位を修得するとなると、1科目2単位で11000円、31単位で大体17万円となる。入学金が24,000円、学位授与機構の学位審査手数料32,000円が必要としても、総予算は23万円前後である。

 

大卒の看護師であれば、もともと1万円くらい基本給与に差があり、昇進のスピードも異なってくることが多い。ならば、1年間は自己投資として、このくらいの金額であれば頑張ってみてはいかがだろうか。今後20年看護師をすると単純計算しても、20年×12ケ月×1万円=240万円、2年間で元が取れる計算となる。

 

いかがであろう。自分が、いまの自分の現状を打破する方法がみつかったのではないだろうか。